前向き/後向きとOpen/Close(4)

ここまでの整理は以下の通りである。

第1象限 → プラグマティズム
第2象限 → ポストモダン思想
第4象限 → 原理主義


残っている第3象限(Close-後向き)には、
典型的な「考え方」が整備されていないように見える
(存在していないということではない)。

この第3象限は、後向き=何かを推進する意志は持たないし、
Closeであるため誰かの意見を積極的に聴取する聞くこともない。
つまり、この象限に属する主体は、行動につながるような意志は
持たず、他者とのつながりからは切断された状態にある。

私たちはこの領域に属するような人々を容易に想定できるし、
もちろん彼ら/彼女たちなりに何らかの形で
主体性や考え方の一つのまとまりをもっている。
従って、繰り返しになるが、「存在しない」のではなく、
「整備されていない」ように見える。

 

ここで、もし、思想・思考とは、
「自らの課題に対しての取り組み方(前向き-後向き)」と
「他者との関係性(Open-Close)」の
運用・バランスにより定義されることを前提とすると、
第3象限も運用に資する体系を具備する必要がある。

 

但し、前向き/後向きとOpen/Closeの関係性の整理からは
より第3象限に踏み込んだ論考が必要となる。
今回は「(仮)ひきこもりの思想」として設定し、
別の論考においてこの思想の体系化を検討したい。